学校支援事業
 千葉県とちばMDエコネットとの協働事業として、県と協定書を交わして実施しました。コロナウィルス感染拡大のため、当初の事業計画通りに進めることができませんでした。例年、県庁で担当者と学校サポーターが一堂に会しておこなってきた拡大ケース検討会議や、県教育会館を会場とした研修・フォーラムについて、県の担当者と何度も連絡を取り状況を確認しました。
個別相談も4月、5月は1件もなく、6月以降3月までで70件でした。昨年度より100件少ない結果でした。学校が休みになったことが大きかったのではないかと考えています。コミュニティカフェひなたぼっこで毎月開いた「おしゃべり会」も、5月は参加者が1人もいませんでした。学校サポーターは5人で事業を進めました。
 県庁で今年度初めての拡大ケース検討会議を開くことができたのは10月でした。第1回・第2回研修をようやく11月に開催することができました。しかし2月7日に延期したフォーラムは、緊急事態宣言の中で中止にせざるを得ませんでした。コロナウィルスの影響が本当に大きかった1年でしたが、まだまだこの状態は続くことと思われます。以下に詳しくご報告します。

(1)個別相談
期間:2020年4月1日〜2021年3月31日
場所:コミュニティカフェひなたぼっこ
相談件数:70件(面談31件、電話20件、ケースワーク7件、メール12件)
学校サポーター:山田晴子、山本佳美、佐藤薫、嶋村裕子、八十陽子(順不同)

火曜日〜土曜日の10時〜16時に予約受付と個別相談を実施しました。必要に応じて別の曜日にも個別相談とケースワークをし、クライアントと一緒に課題解決に取り組みました。

(2)ケース検討会議
今年度は、県庁で初めての拡大ケース検討会議を開いたのは10月28日でした。各課の担当者と顔合わせをおこない、4月から9月までに受けた相談の一覧表を報告して情報共有を図りました。また、2つの事例報告をして各課から助言を受けました。2回目の拡大ケース検討会議は3月23日に県庁で開くことができました。2021年度事業計画案と研修計画案を示して説明しました。コロナウィルスの感染状況により、計画案では個別相談以外ではフォーラム1回開催のみという縮小したものになりました。学校サポーター内部での検討会議は開くことができませんでした。

(3)研修
今年度も全部で4回の研修を計画していましたが、7月の第1回・第2回の研修を開くことができなくなりました。会場となる県教育会館や、特別支援教育課と何度も協議し、研修を第1回と第2回のみにして11月15日に開催することにしました。募集人員を減らし(75人)、参加者の検温、手指消毒、マスク着用、席の間を空けること、会場の1時間ごとの換気などの感染対策をして実施しました。

<第1回・第2回研修>
日時:2020年11月15日(日)10:00〜15:30
場所:千葉県教育会館 303会議室
■第1回(参加者75人)
「発達障害の理解と基本――小児科医の立場から」
講師:永沢佳純さん【千葉リハビリテーションセンター 小児科医】
■第2回(参加者69人)
 「発達障害の理解と支援――小学校通級指導教室から」
講師:大山恭子さん【船橋市立船橋小学校教諭  発達障害通級指導教室担当】

(4)フォーラム
フォーラムは2月7日(日)県教育会館で、「インクルーシブ教育への展望―共に生きる社会を求めて―」をテーマに、淑徳大学教授の松浦俊弥さんに講演をお願いしていました。県の人権啓発事業補助金は、例年より大幅に遅れて10月に募集があり、フォーラム開催で応募して補助金478,000円が交付されることになりました。チラシを全県に配布し、申し込みも多数あって準備を進めました。
しかし感染拡大が続いて緊急事態宣言が延長され、関係機関と相談の上でフォーラム中止の判断をせざるを得なくなりました。講師をお願いした松浦先生には、次の機会にぜひ講演していただきたいとお話して、了承していただきました。人権啓発事業では実費が支給されることになりました。